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皆様こんにちは。

 

建物診断課の赤嶺です。

 

本日は、「塩分」が建物に及ぼす影響についてお話させていただきます。

 

「台風銀座」と呼ばれている沖縄県では、台風が過ぎ去った後に建物に多量の塩分が付着します。

 

ある文献によると、塩害対策が必要な建築物は、海岸線から100m程度の時折波しぶきを受ける部分とされていますが、周囲を海に囲まれた沖縄では、台風時に限らず海塩粒子(塩化物イオン)が常時大気中に存在しており、実際は1km以上離れた建築物でも塩害の被害を受けることが多々あるそうです。

 

この塩化物イオンは、コンクリートの表面から少しずつ侵入し鉄筋腐食を加速させてしまうためとても厄介なのです。

 

現在もコンクリートに含まれる細骨材(砂)には「海砂」が使われています。十分に洗浄したものでも若干の塩分が含まれており、昭和50年に開催された海洋博前後に建設された一部の鉄筋コンクリート構造物には、基準を大きく上回る塩分が混入していたため、劣化が加速的に進行した実例があります(内在塩分による被害)。

 

外部から侵入する塩分(飛来塩分と呼びます)の害については、内在塩分による被害ほど大きく取り上げられないのですが、剥き出しのコンクリート面に与える影響は私達が想像している以上に大きいそうです。

 

定期的な塗装メンテナンスを行う最大の目的は、このような劣化因子(紫外線、雨水、炭酸ガス、塩化物イオン)からコンクリートを護ることです。

 

特に、防水型塗料は塩化物イオンの侵入に対しても保護効果が非常に高いそうです。

 

建物の美観を維持することも大事ですが、「建物を護る」という機能は塗料に求められる最も重要なニーズです。

 

沖縄は、建物に大変厳しい環境です。塗料選びの際は、是非その観点から検討されることをお勧め致します。

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