男子スタッフブログ
壁面の防水型塗料について
2016年02月15日(月)
皆様、こんにちは。
建物診断課の赤嶺です。
久々のブログアップとなります今回は、壁面の防水型塗料についてお話させていただきます。
以前、塗料は大きく分けると「硬質系、弾性系」に分かれるとお伝えしました。※厳密には更に、微弾性・高弾性へと派生します。
硬質系とは、文字通り「硬い塗料」です。一般的に汚損に強く塗膜強度自体は高いのですが、塗膜自体が硬く伸縮性に乏しいためコンクリートやモルタルに付き物のひび割れに対して追従出来ず、一緒に割れてしまいます。
対して、弾性系は「軟らかい塗料」です。伸縮性に優れているためグレードにも依りますが、ひび割れや下地の挙動に高レベルで追従できるというメリットがあります。逆に硬質系に比べ一般的に汚れ易いデメリットがあります。
壁面用弾性防水塗材と言われる塗料でも、大きく分けると「単層弾性」と「複層弾性」に分別されます。
単層弾性防水とは、コンクリートやモルタルの下地処理後に、シーラープライマー1回+単層弾性防水塗材2回塗り=3工程で行われる防水です。
複層弾性防水とは、シーラープライマー1回+複層弾性防水塗材2回+弾性トップコート2回=5工程で行われる防水です。
下地のコンクリートやモルタルへの密着性・挙動追従性を考えると、複層弾性防水型塗材の方がより強力な防水性能を有します。
私事ですが、昨年末に自宅の塗替工事を行いました。
この自宅は建築士である父親、私、弟の3名で設計・施工監理を行い、当時築25年目の1階部分に2、3階を増築したものです。
まだまだ建築士として駆け出しだった私にとって、父親や各業者さんとの業務調整や雑務は今考えても本当に大変な1年間でした。
コンクリート躯体の保護には、沖縄のような地域に於いては特に「壁床フル防水が最適」であることは仕事上熟知していたため、15年前、建物全体に「複層型防水塗材」で塗装を行いました。
この度、増築後15年を経過し壁面のチョーキングや汚損が散見(トップコートはウレタン系)されたため、塗替を行ったのですが、建物診断の結果、一部に軽度の塗膜膨れが発生していたものの防水壁面のひび割れ、モルタル浮き、爆裂は無し!でした。
改めて「防水型塗膜の威力」を思い知らされました。
但し、反省点もありました。
出窓や大小庇の上部にも壁面と同じ複層弾性塗装を行ったのですが、ことごとく劣化して剥がれていました。
壁面は水性アクリルゴム防水で大丈夫でも、壁の3~5倍の紫外線を受け且つ水が溜まる庇等の床面には壁用塗料では塗膜がとても持たないのです。
また、開口部(窓や扉)の上部にある庇は壁と一体でコンクリートが打設されているものの、ひび割れが発生し易く室内漏水の被害を受け易い部位でもあります。
今回、劣化した庇上の既存塗膜は全撤去し、新たに「2液弱用ウレタン防水材」をキッチリと流し込みました。
仕上塗料は、壁床ともに超耐候を有する「フッ素系トップコート」を採用。しかもチョーキングの発現が著しかった南西面については3回塗りを行いました(※次回の塗替は20年後を目指しています)。
ライフサイクルコスト(建物の維持管理に関わる生涯費用)を低減し、人間と同様「建物の健康寿命」を延ばすため築41年を迎えた自邸で持論を実証していきます。
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